社会保険労務士の労務監査認証制度(正式名称:社労士診断認証制度)は、全国社会保険労務士会連合会が企業の労務管理体制や労働法令順守の状況を社会保険労務士が診断し、一定の基準を満たした企業に「認証マーク」を付与する制度です。これにより、企業は労務コンプライアンスや働き方改革への取り組み姿勢を「見える化」し、求職者や取引先に信頼性をアピールできます。
【制度の概要と流れ】
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制度は2020年4月にスタートし、2025年10月施行の改正社労士法で社労士の正式な業務として明記されました。
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社会保険労務士が、雇用契約や就業規則、賃金支払い、労働時間管理、ハラスメント対策、安全衛生体制などの実務状況をチェックリストに基づいて点検し、法令適合性を評価します。
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問題があれば、改善提案やリスク回避の助言を受けられます。
【認証マークの種類と取得ステップ】
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職場環境改善宣言企業
企業自身が職場環境改善への取り組みを宣言し申請。事務局による確認後、認証マークが付与されます。 -
経営労務診断実施企業
第1段階の宣言に加え、「経営労務診断基準」に基づき社会保険労務士の現地診断を受け、基準を満たした場合にマークが付与されます。 -
経営労務診断適合企業
全ての必須項目で適正と認められた場合、さらに上位の認証マークが交付され、企業情報サイト等に調査結果も掲載されます。
【メリット】
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公式サイトやパンフレット、名刺等に認証マークを表示し、採用活動や取引先への信頼アピール材料になります。
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労務管理体制を客観的に点検、改善する機会となります。
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優秀な人材獲得や人材流出防止、安心して働ける企業イメージ向上につながります。
【留意事項】
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認証マークの登録や掲載は無料ですが、診断報酬費が別途発生します。費用は依頼形態(顧問契約か新規依頼か)や監査内容により異なります。
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認証は定期的な見直しや更新も必要です。
弊事務所も登録事業者として登録しました。
社会保険労務士のお墨付きがあればこの求人難の時代に差別化できるかもです。

