はじめに
「商品には自信があるのに売れない」そんなとき、商品そのものだけを改善しても解決しないことがあります。マーケティングでは、商品を売る仕組みを4Pで考えます。
- Product:商品
- Price:価格
- Place:販売場所・販路
- Promotion:販売促進
さらに重要なのが、これを顧客側から4Cで見直すことです。
| 企業側 4P | 顧客側 4C |
|---|---|
| Product 商品 | Customer Value 顧客価値 |
| Price 価格 | Cost 顧客が負担するコスト |
| Place 販路 | Convenience 利便性 |
| Promotion 販促 | Communication コミュニケーション |
1.Productではなく「顧客価値」を考える
例えば工務店が、高性能な断熱窓を販売しています。と言っても、商品説明にすぎません。
顧客が欲しいのは、
冬の寒さを減らしたい
光熱費を抑えたい
高齢の両親に暖かい家で暮らしてほしい
という結果です。
商品
↓
機能
↓
顧客の生活がどう変わるか
商品を説明する前に、顧客が得る変化を伝えます。
2.Priceは金額だけではない
顧客が負担するコストには、
- 金銭
- 時間
- 手間
- 不安
- 失敗リスク
まで含まれます。
具体例 士業
A事務所:料金8万円
B事務所:料金10万円
B事務所では、
- 必要書類一覧を最初に提示
- 進捗を定期連絡
- 専門用語を使わず説明
- 質問窓口を一本化
している。2万円高くても、顧客が感じる手間と不安のコストはB事務所の方が小さいかもしれません。価格競争を避けるには、価格を下げるだけでなく、「顧客の面倒を減らせないか」
を考えます。
3.Placeは「買いやすさ」
良い商品でも購入方法が不便なら売れません。
例えば飲食店なら、
- 電話予約のみ
- 駐車場情報なし
- 営業時間が分からない
より、
- Googleから予約
- Instagramでメニュー確認
- 駐車場案内あり
- キャッシュレス対応
の方が利用しやすい。
製造業なら、
図面を送るだけで概算相談できる仕組みを作ることも利便性です。
売る場所ではなく、顧客が買いやすい場所を考えることが大切です。
4.PromotionからCommunicationへ
広告で一方的に、当社は高品質です。と伝える時代から、
お客様は何に困っていますか。と対話する時代へ変わっています。
具体的には、
- Google口コミ
- SNSコメント
- LINE
- セミナー
- アンケート
- 営業面談
などから顧客の声を拾います。その声を次の商品改善へ戻します。
発信
↓
顧客の反応
↓
顧客の声
↓
商品・サービス改善
↓
再発信
具体例 介護事業所
「質の高い介護を提供します」だけでは抽象的です。
4Cで考えると、
Customer Value
家族が安心して任せられる
Cost
家族の連絡や手続の負担を減らす
Convenience
相談窓口を分かりやすくする
Communication
利用者の日常を定期的に家族へ伝える
となります。同じ介護サービスでも、顧客価値が大きく変わります。
中小企業診断士の視点
4Pを作ったら、必ず4Cで逆から確認してください。
当社が売りたい商品ではなく、顧客にとって、買う理由がある商品になっているか
を見るためです。
特に売上が伸びない会社では、商品そのものより「買いにくさ」が原因になっていることがあります。
ワンストップ君のワンポイント
🐶 「良い商品を作るだけじゃなく、“買いやすく・分かりやすく・安心して”選べるようにしよう!」
実践ワーク
自社の主力商品について確認してください。
顧客価値
購入すると顧客は何が良くなる?
顧客コスト
価格以外に何が負担になっている?
利便性
もっと簡単に購入・相談できないか?
コミュニケーション
顧客の声をどう集めている?
まとめ
4Pだけでは企業目線になりがちです。
4P
商品・価格・販路・販促
↓
4Cで確認
↓
価値・負担・便利さ・対話
↓
買いやすくなる
↓
売上向上
「何を売るか」から「顧客がどう買うか」へ。
この視点を加えるだけで、既存商品でも売上改善の余地が見つかります。
次回予告
第7回は、競合との違いをさらに一歩進めます。
「競争相手がいない市場をどう作るか」
~ブルーオーシャン戦略で、新しい価値を生み出す~




